サステナビリティ関連用語集
これだけはチェック!関連キーワード
サステナビリティといえば、「専門用語が多くてよくわからない」という声をよく聞きます。
このページでは、サステナビリティ担当者でなくても押さえておきたい、ニュースや企業の報告書等で頻出するキーワードを集めました。
「か」行
かカーボンニュートラル
人間の活動による二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガス(GHG)の排出量と、森林の吸収や技術的な除去によって削減される量を差し引き、実質ゼロにすること。再生可能エネルギーの利用等による脱炭素の取り組みは、カーボンニュートラル達成の手段のひとつです。

き気候変動
地球の気温や降水量、風の強さなどの気候パターンが長期的に変化すること。産業革命以降、人間の活動が気候変動を引き起こしており、2024年の世界平均気温は産業革命前より1.55度上昇しました。
「さ」行
さサーキュラーエコノミー(循環経済)
資源を使い捨てずに循環させ、最大限の付加価値を生み出す経済のしくみのこと。廃棄物を前提にせず、製品やサービスを「長く使う」「再利用する」設計にすることで、環境保護と利益創造の同時実現を目指します。
さ再生可能エネルギー
自然の力を使って繰り返し利用できるエネルギーのこと。代表的なエネルギー源に太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等があります。化石燃料とは異なり枯渇せず、CO2排出量が少ないため、地球温暖化対策や持続可能な社会づくりに重要な役割を果たします。
さサステナビリティ
日本語で「持続可能性」を意味し、地球環境や社会、経済を将来の世代まで続けられるようにする考え方や取り組みのこと。2015年に国連で採択された目標「SDGs」を達成するために重要な理念。2023年より有価証券報告書等において「サステナビリティに関する考え方及び取組」の記載事項が新設され、上場企業の情報開示が義務化されました。
さサステナビリティ経営(サステナブル経営)
環境・社会・ガバナンス(ESG)を重視し、短期的な利益を追求するだけでなく、長期的な企業価値向上を目指す経営スタイルのこと。従来の社会貢献(CSR)とは異なり、環境や社会問題の解決を経営の根幹に組み込み、中長期的な成長を実現することが必要です。「ESG経営」もほぼ同じ意味で使われます。
さサプライチェーン排出量
原材料の調達から製造、輸送、販売、使用、廃棄に至るまでの一連の流れで発生する温室効果ガス(GHG)の総量のこと。国際的な基準によりScope(スコープ)1・2・3に分類され、Scope3はさらに15カテゴリに細分化されます。
| 分類 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| Scope1 | 自社の活動による直接的な排出 | 工場での燃料燃焼、社用車の燃料使用 |
| Scope2 | 他社から供給されたエネルギーの使用による間接排出 | 電力会社から購入した電力の使用(電力会社においてGHGを排出) |
| Scope3 | Scope1・Scope2以外の間接排出 | 原材料の仕入先工場における燃料燃焼、顧客の製品使用にともなう電力使用 |
じ人権デューデリジェンス(人権デューディリジェンス/人権DD)
自社やサプライチェーン全体で人権侵害のリスクを特定し、それを防止・軽減するための取り組みを体系的に行うプロセスのこと。企業にはパワハラやセクハラ、賃金未払い、過剰な労働時間等、さまざまな人権侵害リスクがあります。企業の社会的責任としてこれらを防止・軽減することが、ブランド価値を守ることにもつながります。
せ生物多様性
地球上に存在する多種多様な生き物が、お互いにつながり合っている状態のこと。単に種類が多いだけでなく、次の3つのレベルの多様性を含みます。
・種の多様性:動物、植物、微生物など、さまざまな種類の生き物がいること
・遺伝子の多様性:同じ種でも、個体ごとに形や性質が異なること
・生態系の多様性:森、川、海など、異なる環境に応じた生態系があること
食料供給や水の浄化、病害の抑制、医療・科学の発展等、生物多様性は環境・経済・社会の様々な側面に深く関わっています。
「た」行
た炭素税
二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガス(GHG)の排出に対して課される税金のこと。日本でも「地球温暖化対策のための税」としてすでに導入されていますが、EUより低水準のため効果は限定的だという指摘があります。(CO2排出量1tあたり 日本:289円、EU:数千円~1万円以上)
だダイバーシティ
性別や年齢、国籍、障がいの有無、価値観等の違いを受け容れること。近年はそれらの違いを組織や社会で活かすという意味の「インクルージョン」、公平性を表す「エクイティ」とセットで「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」(DE&I)としてよく使われます。
だ脱炭素
二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガス(GHG)の排出量をできるだけゼロに近づけること。排出量と吸収・削減量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」と混同されやすいですが、化石燃料の利用を止めて再生可能エネルギーに転換する等、排出源を根本的に減らす取り組みを指します。
「な」行
ねネットゼロ
人間の活動によって排出される二酸化炭素(CO2)等の温室効果ガス(GHG)の量を、自然吸収や除去で相殺し、地球全体で「実質ゼロ」にすること。「カーボンニュートラル」とほぼ同じ意味で使われます。
「は」行
は排出量取引制度(GX-ETS)
国が温室効果ガスの排出量の上限(排出枠)を企業ごとに割り当て、枠の過不足を企業間で取引できる制度のこと。2026年4月から、直近3年平均で10万t以上のCO2を排出する企業の参加が義務付けられました。排出枠を超えると金銭的な負担が発生するため、企業の排出量削減の努力が進むことが期待されています。
ぱパリ協定
地球温暖化対策に関する国際的な枠組みのこと。2015年にフランス・パリで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択されました。「産業革命以前と比較し、平均気温上昇を2℃より十分低く抑えるとともに1.5℃に抑える努力をする」という共通目標が掲げられ、途上国を含むすべての参加国は、温室効果ガスの排出削減目標を5年ごとに提出・更新する義務があります。
「ら」行
れレジリエンス
急激な外部変化や危機に対し、事業を維持しながら柔軟に対応すること。自然災害や感染症、サイバー攻撃等への対応力という意味合いでよく使われます。サステナビリティ経営を進めることは、レジリエンスを高めることにもつながります。
アルファベット A~M
CCDP
企業や自治体に対し、環境に与える影響についての情報開示を促す国際的な非営利組織のこと。質問書の作成や回答プラットフォームの運営を行う他、質問の回答結果を「気候変動」「水」「森林」の3つの領域でスコアリングして公開しています。回答企業数は年々増加しており、日本では東証プライム市場上場企業を中心に2,000社以上が回答しています。
CCOP
国連気候変動枠組条約締約国会議のこと。1992年に採択された「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)」に基づき、地球温暖化を防ぐために各国が参集します。京都議定書が採択された第3回を「COP3」、パリ協定が採択された第21回を「COP21」と呼ぶように、特定の回を指す際は開催回数がつけられます。富士通もたびたび参加し、気候変動対策への取り組みをグローバルに発信しています。
CCSRD
EUにおけるサステナビリティに関する開示規制のこと。日本でもEU域内にグループ企業がある会社や、域外企業でもEU域内での売上高によっては段階的に対象となります。ただし、企業への負担が大きいことから、適用時期の延期や内容の簡素化が議論されています。
DDE&I
「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」の略称で、Diversity(多様性)、Equity(公正性)、Inclusion(包摂性)の頭文字を取った言葉。性別や年齢、国籍、障がいの有無、価値観等の違う人々が公平に機会を得て、安心して活躍できる環境をつくる考え方のこと。新しい発想やイノベーションの創出、企業の成長や競争力アップにつながることが期待されています。
EESG
Environment(環境)、Social(社会)、Governance(ガバナンス)の頭文字で、投資家が企業の持続可能性を評価するための3つの要素のこと。
GGHG
温室効果ガス(Greenhouse Gas)のこと。地球の大気中に存在し、熱を閉じ込めて地球を温める働きがあるガスを指します。二酸化炭素(CO2)が代表的ですが、他にもメタン(CH4)や一酸化二窒素(N2O)、フロン類等があります。
GGX-ETS
「排出量取引制度」を参照。
アルファベット N~Z
PPBR
株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)のこと。企業の株価が、資産価値に対して高いか安いかを投資家が判断する指標で、「株価÷1株当たり純資産」で算出します。PBR 1倍割れの企業に対しては、金融庁や東京証券取引所が是正を促しています。サステナビリティ経営を通じた投資家への働きかけが、PBRの改善につながるとされています。
RRE100
企業が事業で使用する電力を100%再生可能エネルギー(Renewable Energy 100%)にすることを目指す国際イニシアチブのこと。原則として年間消費電力が100GWh(日本では特例として50GWh)以上の企業が対象となります。日本企業は製造、建設・不動産、小売・サービス、IT・通信を中心に100社近くが参加しています。
SSBT
Science Based Targetsの略称で、企業が温室効果ガス(GHG)排出削減の目標を、最新の気候科学に基づいて設定する国際的な枠組みのこと。パリ協定の目標に沿った削減目標を企業に求めています。簡易的な中小企業向けSBTも登場したことから、認定を受ける企業数は増加しています。
SSDGs
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)の略称で、2015年に国連で採択された国際的な目標のこと。「貧困をなくそう」「すべての人に健康と福祉を」等17の目標があり、2030年までに持続可能でより良い世界を実現するために、世界中の国や企業、個人が協力して取り組むべき課題を示しています。
SSSBJ
日本におけるサステナビリティ情報開示の基準を策定する、サステナビリティ基準委員会のこと。対象企業はSSBJが策定した「SSBJ基準」に則り、情報開示を行う必要があります。東証プライム市場に上場する時価総額3兆円以上の企業は2027年3月期から、以降は時価総額に応じて順次適用が義務化されます。
TTCFD
気候変動が企業の財務に与える影響を、投資家にわかりやすく開示するための国際基準のこと。正式名称は「気候関連財務情報開示タスクフォース」。東証プライム市場上場企業はTCFDに基づく開示が義務化されています。
TTNFD
生物多様性や自然資本が企業の財務に与える影響を、投資家にわかりやすく開示するための国際基準のこと。正式名称は「自然関連財務情報開示タスクフォース」で、TCFDの生物多様性版。現在は企業が自主的に採用する仕組みですが、投資家や規制当局からの要請が今後強まると見られています。